一人暮らしオタクでも貯金はできる?節約術や収入アップも徹底解説

一人暮らしをしているオタクの中には、貯金がうまくできないことに悩んでいる人も多くいます。

家賃や光熱費を支払った後は、推し活に費やすお金で精一杯になってしまい、貯金がなかなか進まないというのはよくある話です。

しかし、一人暮らしのオタクでも十分に貯金を増やすことができます。

この記事では、貯金体質になるための具体的な方法や節約術、収入アップのアイデアを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

一人暮らしオタクの貯金額はどれくらい？

一人暮らしオタクの平均貯金額は、平均よりも低めです。

理由としては、通常の生活費に加えて推し活やグッズ購入、イベント遠征などのオタク活動費が継続的に出ていくことが一因とされます。

MUFGの小規模調査によると、オタクが推し貯金として積み立てている金額の典型は50万円前後だそうです。（出典：MUFG）

一方で、実際のオタク活動への支出は月平均1.0～1.6万円（年間12～20万円）にのぼると言われています。（出典：ネオマーケティング、大黒屋）

では、オタクを含めた20代から30代の貯金額について、金融機関や調査機関によるデータを見てみましょう。

例えば、77銀行のコラムによれば、20代全体の平均貯金額は約161万円、中央値は15万円とされ、約37％の若年層が「金融資産ゼロ」と回答しているそうです。（出典：77銀行）

また、30代の平均貯金額は289万円～599万円、中央値はおおよそ100万円前後とのデータもあります。（出典：りそなグループ）

推し貯金は、いざという時のための備えではありません。

一人暮らしオタクの場合、生活費の他に「オタク活動費」の支出があるため、同世代の非オタと比べてお金が貯まりにくい傾向だと考えられます。

一人暮らしオタクのリアルな収支バランス

一人暮らしのオタクは、一般的な生活費に加えて推し活など趣味に使う支出がありますよね。

具体的な一人暮らしオタクの収支バランスについて、手取り20万円以下と20万円以上に分けて見ていきましょう。

手取り20万円以下の場合

手取り20万円以下の場合、貯金や予備費を積み立てるには日々の工夫が必要になります。

一般的な一人暮らしオタクの収支内訳は以下のとおりです。

科目名	金額（月額）	備考
収入	170,000	手取り
家賃	60,000	適正家賃の範囲内
食費	30,000	自炊中心なら25,000円も可能
水道光熱費	10,000
通信費	10,000	スマホ・ネット代
交際費	15,000
オタク活動費	13,000
日用品・衣類	15,000
支出合計	153,000
収支差額	17,000

上記のように、手取り20万円以下の場合は支出の大部分を生活費が占めるため、オタク活動費への出費が多いと赤字になってしまう恐れがあります。

代表的な赤字パターンの課題は、以下のとおりです。

赤字パターンの課題を解決するためには、支出の見直しと節約を意識することが必要です。

手取り20万円以上の場合

手取りが20万円以上になると、使えるお金が増え、生活にゆとりが出てきます。

ゆとりが出た分を貯金や投資に回すことができれば、将来的な安定を築くことも可能です。

例えば、手取りが20万円以上で支出が15万円程度の場合、残りの5万円を貯金や投資に回せる可能性があります。

しかし、自由に使えるお金が増えたことで油断し、つい出費が増えてしまうケースも少なくありません。

オタク活動費の使い過ぎを防ぐには、ゆとり資金を「攻めの投資」と「守りの貯金」にどう振り分けるかという点が重要です。

一人暮らしオタクが貯金体質になるには

一人暮らしのオタクが貯金体質に変わるためには、以下の3つの方法があります。

1. 年間予算を作る
2. 給与の一部を別口座に分ける
3. 給与の一部を投資に回す

それでは、順番に見ていきましょう。

年間予算を作る

貯金体質になる1つ目の方法は、年間予算を作ることです。

1年を通して何にいくら使うかを見える化することで、無駄な支出を防ぎながら計画的に貯金を進められます。

年間予算を作る4ステップは、以下のとおりです。

1. 固定費・変動費・特別費を洗い出す
2. オタク活動費の予算配分
3. 収入と支出のバランスを確認
4. 予算オーバー時の見直し

それでは、1つずつ見ていきましょう。

固定費・変動費・特別費を洗い出す

年間予算の作成には、支出をしっかり洗い出すことが大切です。

具体的には、支出項目を固定費、変動費、特別費に分けて整理していきます。

固定費、変動費、特別費の定義は以下のとおりです。

上記3点を洗い出すためには、過去数ヶ月分の支出状況を見直してみましょう。

クレジットカードの明細や銀行の取引履歴などを確認し、支出の内訳を詳細に記録します。

支出の流れの把握を通して、普段意識せずに使っているお金の使い道を改めて確認し、節約できるポイントを見つけていきましょう。

各費用の洗い出しには、GoogleスプレッドシートやPDFテンプレートを使用すると便利です。

以下の例のように記入し、月々の支出をチェックします。

月別、費用別の支出を把握することで、予算が見えてきます。

オタク活動費の予算配分

月ごとの固定費、変動費、特別費を把握した後は、オタク活動費の予算配分を決定しましょう。

手取りの中で攻めの予算と守りの予算をバランスよく設定できると、オタク活動費を上手に管理できます。

攻めの予算と守りの予算の配分決定には、世界中で支持されている家計管理の基本、30/50/20ルールが有効です。

30/50/20ルールを使用すると、以下のように予算を振り分けることができます。

例えば、手取りが20万円の場合、オタク活動費を含めた特別費は手取りの30%、つまり6万円以内に設定することが理想的です。

安定した生活と無理のない推し活を実現するために、必要経費とオタク活動費をバランスよく配分し、残りの20%を貯金や投資に回しましょう。

手取りの配分をあらかじめ決めておくことで、オタク活動に使う金額を計画的に制限することができます。

誘惑に負けて欲しいものにお金を使いすぎないよう、しっかりと上限を設けることが重要です。

収入と支出のバランスを確認

予算配分を決めた後は、収入と支出のバランスを確認します。

月々の収支を把握するために、収支表を作成しましょう。

方法は、固定費、変動費、特別費の洗い出しと同様です。

Googleスプレッドシートなどのツールを使用して毎月の収支を一覧化することで、どれだけ貯金に回せるかが見える化できます。

収支表の例

日付	支出項目	種別	金額	備考
2025/5/1	家賃	固定費	60,000円	5月分家賃
2025/5/2	通信費	固定費	8,000円	4月分通信費
2025/5/5	食費	変動費	2,000円	スーパーでの食材購入
2025/5/7	オタク活動費	特別費	12,000円	イベントチケット
2025/5/12	日用品	変動費	1,500円	トイレ用品・洗剤など
2025/5/18	保険料	固定費	3,500円	生命保険料
2025/5/20	光熱費	固定費	8,000円
2025/5/22	貯金・投資	貯金・投資	10,000円
以下略

収支表の作成後は収支差額をグラフ化し、目標に対してどれだけ貯金ができているかを確認してみましょう。

グラフ化により支出の傾向や無駄が見える化されるので、次月以降の改善に有効です。

また、月ごとの収支状況も簡単に把握でき、年間を通した貯金がしやすくなります。

予算オーバー時の見直し方

予算をオーバーしてしまった場合は、収支内容を一度見直してみましょう。

オタク活動費や特別費など、オーバーしやすい支出を中心に見直すのが第一歩です。

見直しにあたっては、支出を「必需／優先／後回し」の3つに分類すると良いでしょう。

例えば、今すぐ必要なチケット代は必需、できれば欲しいグッズは優先、今回は見送れるカフェ巡りは後回しといった具合です。

後回しにできる項目は以下の代替案を検討し、無理のない形で削減しましょう。

また、予算オーバーした分は翌月以降で調整すると、収支のバランスを保ちやすくなります。

柔軟性をもって予算を運用すると精神的な負担も少なくなるため、結果的に収支計画も継続しやすくなるでしょう。

給与の一部を別口座に分ける

貯金体質になる2つ目の方法は、給与の一部を別口座に分ける方法です。

給与振込口座から毎月1万円をサブ口座に振り替える設定を行うことにより、貯金や資産形成を自動化することができます。

以下は、主要な銀行での設定方法です。

上記のように、一度設定を行えば、手間をかけずに貯金や投資を進めることができます。

給与の一部を投資に回す

貯金体質になる3つ目の方法は、給与の一部を投資に回す方法です。

投資というと敷居が高いイメージがありますが、つみたてNISAは毎月1,000円からスタートできるため、少額からでも無理なく始められます。

毎月1,000円では意味がないのでは？と思われるかもしれません。

しかし、毎月1,000円であっても複利5％で運用できれば、10年で15万円になります。

投資を始めるのにおすすめなのは、インデックスファンドでの運用です。

インデックスファンドとは、特定の指数に連動するよう設計された投資信託を指します。

手数料が安いことに加え、広範囲の市場への分散投資で安定したリターンを期待できる点が大きな魅力です。

人気の投資先としては、米国の代表的株価指数のS＆P500や全世界株式に連動したインデックスファンドが挙げられます。

毎月の積み立てにより、少額でもリスクを抑えつつ、将来に向けて資産を積み上げることが可能です。

まずは少額からインデックス投資を始めて、長期的に安定したリターンを狙いながら、無理なく投資を続けていきましょう。

一人暮らしオタクにおすすめな推し貯金の方法

一人暮らしオタクにおすすめな推し活貯金の方法は次の3点です。

• 推し色封筒に入れる
• 推しおねだり貯金箱を作る
• 貯金しないと推せないルールを作る

それでは、順番に見ていきましょう。

推し色封筒に入れる

一人暮らしオタクにおすすめな推し貯金1つ目は、推し色封筒に入れるです。

自作の封筒や100円ショップで買える封筒に、メンバーカラーのシールやステッカーを貼って推し色封筒を作りましょう。

月初に現金を項目ごとに分け、使い切り式で管理するのがポイントです。

推し色に彩られた封筒を見るたびに、自然と気分が上がり、節約も前向きに取り組めるようになりますよ。

お金の管理が推しへの愛情表現に変わることで、貯金が楽しく続けられるようになるでしょう。

推しおねだり貯金箱を作る

一人暮らしオタクにおすすめな推し貯金2つ目は、推しおねだり貯金箱を作るです。

好きな推しの写真やイラストを使ってオリジナル貯金箱を手作りすれば、節約も楽しくなります。

作り方は簡単で、100均の貯金箱や空き瓶などの身近な容器に推しの画像を貼り、吹き出しで「もっと貯めて♡」などのセリフを添えるだけです。

推しが貯金を応援してくれているようで、テンションが上がりますよね。

ルールを決めて毎朝100円や帰宅後に500円など、決まったタイミングでコツコツ入れれば、推しに褒められている気分を楽しめるでしょう。

少しずつ貯まっていく様子が見えるよう、透明な容器を使うのもおすすめです。

推しとのコミュニケーションを楽しみながら貯金ができるなんて、一石二鳥ですよね。

貯金しないと推せないルールを作る

一人暮らしオタクにおすすめな推し貯金3つ目は、貯金しないと推せないルールを作るです。

たとえば、5,000円貯めたら1,000円分は推しに使ってOKなど、貯金と消費の比率を決めておくとメリハリのあるお金の使い方ができます。

さらに継続しやすくするために、貯金をゲーム化することも有効でしょう。

以下は、マス目を書いた紙で貯金をゲーム化するための一例です。

タイプ	特徴	向いている人
100マス塗りつぶし	1マス＝目標額の1%。ゴールが明確で達成感あり	ゴール金額が決まっている人
ビンゴシート	5×5マスで1マス貯金するごとに塗る。列が揃ればご褒美	小さな楽しみをこまめに取り入れたい人
ゲージ式バー	横長バーに毎回1%ずつ色をつける。Notionやアプリで管理しやすい	デジタル管理が好きな人

以上のように、貯めた金額分のマス目を塗りつぶすだけですが、塗り絵やビンゴのようなゲーム性があります。

グッズを買うならまず1マス塗る、ビンゴ1列完成で映画館に行けるなど、日々の貯金を小さな成功体験に変えることで、自然と習慣化できるようになりますよ。

推しおねだり貯金箱への入金と組み合わせると、さらに効果的です。

貯金しないと推せないルールを取り入れて、楽しみながら貯金の習慣を作っていきましょう。

一人暮らしオタクの節約術

一人暮らしオタクの節約術には次の方法があります。

• 固定費の見直し
• 変動費の削減
• オタク費の節約

それでは、順番に見ていきましょう。

固定費の見直し

一人暮らしオタクの節約術1つ目は、固定費の見直しです。

毎月かかる費用だからこそ、確実に節約したいですよね。

たとえば、更新時期に家賃交渉をするだけで、毎月の住居費を抑えられる可能性があります。

また、電力会社を比較して乗り換えるだけで、年間数千円〜1万円以上の節約になることもあるでしょう。

さらに、スマホを大手キャリアから格安SIMに切り替えれば、月々の通信費が8,000円から2,000円台まで下がるケースもあります。

特に、以下に挙げたサブスクの整理は、固定費のスリム化に効果的です。

固定費の見直しは一度行えばずっと節約効果が続くので、少しずつ取り組んでみてくださいね。

変動費の削減

一人暮らしオタクの節約術2つ目は、変動費の削減です。

変動費は固定費と違い、自分の工夫次第で柔軟に調整できるからです。

たとえば食費を見直す場合、週に1回のまとめ買いを習慣化することで、余計な買い足しや無駄な出費を防ぐことができます。

また、ふるさと納税の活用は、お米や冷凍食品などの必需品が実質無料で手に入るので効果的です。

さらに、3つの定番おかずをローテーションで回すだけの3品ローテ自炊は、献立を固定しつつ出費を抑えられます。

他にも、日用品費では日用品のまとめ買いやストック管理での買いすぎ防止、娯楽費では無料イベントやYouTube、配信サービスの活用が考えられます。

ちょっとした工夫でも、毎月数千円〜1万円以上の節約につながることもあるので、自分に合った節約ルールを見つけて、無理なく続けていきましょう。

オタク費の節約

一人暮らしオタクの節約術3つ目は、オタク費の節約です。

賢く節約すれば、より長く安定して推し活を楽しむことができます。

たとえば、セール情報のまとめサイトやアプリでは公式グッズなどの割引情報が得られるので、ぜひチェックしましょう。

中古ショップやフリマアプリでも、グッズなどを新品よりも安く入手できます。

また、イベントが重なる時期は、絶対行きたい、できれば行きたい、今回は見送るなど、優先順位をつけて参加するのも、無理なく楽しむためのコツです。

賢くやりくりしながら、貯金と推し活の両立を目指しましょう。

一人暮らしオタクの収入アップ術

一人暮らしオタクの収入アップ術は以下の通りです。

• 本業での昇給・昇進を目指す
• 副業をする
• 転職で収入アップ

それでは順番に見ていきましょう。

本業での昇給・昇進を目指す

一人暮らしオタクの収入アップ術1つ目は、本業での昇給・昇進を目指すです。

日々の業務で継続的に成果を出せば、収入アップが期待できます。

さらに、スキルアップ講座の受講や資格取得は市場価値を高める近道なので、積極的に挑戦しましょう。

事務職の方が日商簿記2級を取得して月収が2万円アップしたケースや、IT職の方が基本情報技術者試験を通じて昇進対象になった例もあります。

昇給や昇進は遠い話ではなく、努力が実を結ぶステップです。

スキルアップに長期的に取り組むことで、着実な収入アップを目指せるでしょう。

副業をする

一人暮らしオタクの収入アップ術2つ目は、副業をするです。

オタクならではの知識やスキルを活かせば、楽しみながら稼ぐことも夢ではありません。

副業には以下のような仕事があります。

上記のような副業は、推し活の延長線上で収入を得られるのが魅力です。

さらに、副業を通して推しの魅力を発信することで、知名度や人気アップに貢献できる可能性もあります。

本業に支障を出さないよう時間管理をしながら、推しを支える副収入を育てていきましょう。

転職で収入アップ

一人暮らしオタクの収入アップ術3つ目は、転職です。

現在の年収にモヤモヤしている方は、まず転職サイトの年収査定を活用してみましょう。

スキルや経験に対する市場価値の把握と、現状との差が確認できます。

「今の年収とこんなに差があるの？」というギャップに気づくこともあるでしょう。

ギャップが大きい場合は、そのまま同じサイトから求人を検索し、希望条件に合った企業へ応募することも可能です。

また、転職エージェントを利用すれば、非公開求人の紹介や面接対策のサポートも受けられるため、よりスムーズに転職活動が進められます。

最近では、推し活休暇制度を導入する企業が増えてきました。

推し活遠征費やグッズ購入費を会社が補助する企業もあり、休暇と金銭面の双方で社員の趣味を支援する流れが広がっています。

転職は単に年収アップだけでなく、より自分に合った環境へ移るチャンスです。

充実したライフスタイルを実現するためにも、転職サイトでの年収査定や求人チェックからはじめてみましょう。

一人暮らしオタクの貯金のまとめ

今回は、一人暮らしオタクの貯金について解説いたしました。

生活費に加えて推し活費も確保したい一人暮らしオタクにとって、貯金はハードルが高く感じるかもしれません。

しかし、紹介した方法を実践すれば、無理なく貯金を続けることができます。

大切なことは、モチベーションを維持できる仕組みを作ることです。

年間予算の作成、給与の一部の別口座に移す、少額の投資を始めてみる、楽しみながら推し活貯金をする、どれか1つでも構いません。

また、収入自体を増やすことも重要です。

本業での昇給や昇進を目指す、オタク趣味を活かした副業、思い切って転職にチャレンジするなど、収入アップにつながる行動も貯金体質への近道となります。

自分に合った方法で、推し活も将来も大切にできるお金の付き合い方を始めましょう。